場外舟券売場ニュース

No.18 1999.10.10   まちと人を守る連絡会議

舟券売場設置計画 凍結か?

 三年前のボートピア計画浮上以来,終止一貫して舟券売場計画に反対の立場で発言してこられた、粂井明人議員の一般質問に,石原町長は,「町の方から誘致することはあり得ません。」と答えました。九月二十二日三木町議会での答弁です。 私たちは今度こそ、町長を信じたいと思います。「これで三木町に舟券売場はやってこない!!」「やっと平和な文教の町が戻ってくる」と。

 なお、設置者丸亀市は「三木町は反対運動もあり、市側から積極的に設置を働きかけることはないと思う」と話しています。

9月22日 粂井明人議員の質問と町長答弁(要約)

粂井明人 議員:舟券売場は、住民にとって必要な施設ではないという6月答弁(西丸町議の緊急質問に答えて)は変わっていないか。

石原 收 町長: 町としては、動くつもりはない。

粂井明人 議員:三木町になくてもよい施設ならもうそろそろ(断念を)ご決断願いたい。もっともっと夢のあることを,町長とは語り合いたい。

この一年の動きを別表にまとめてみました。   経 過

1998年

 9月 設置決議案可決 賛成12名 採決拒否9名

10月 町長選挙 石原氏勝利「ボートピアは信任された」と町長発言

11月 運輸省(東京)に不認可を要望 まち・人連と町議3人

1999年

4月 町議選 反対・慎重派議員過半数に

6月 四国運輸局に賛成署名1,214名分の実態調査を要望  反対住民有志

8月「反対がある以上準備を強行することのないよう丸亀市には指導している」運輸省回答

9月 「町としては、動くつもりはない」

 石原町長議会で答弁

傍聴席から

「粂井議員が言われるように,ボートピアめざしてやって来る車の台数は,1日2千台以上。三木中の入学式,卒業式の5倍以上の車が,あの辺り一帯を埋めつくすことを考えると(それも年間280日),これはやっぱり三木町としては,お断りするのが順当やと思うわ。」

「全国107ヶ所でボートピア設置計画が浮上し,そのうち半数以上は,親たちの反対で断念させられているらしいわね。できた所は,わずか13ヶ所。そのうち1ヶ所は,廃業しているそうね。」

「町議会傍聴は大変タメになるわ―」と主婦たち。

新聞報道から

三木町のボートピア計画 町長「町からは誘致しない」住民の反対運動が姿勢に影響与える。「設置決議」強行可決から1年  慎重論に流れ傾く

山陽新聞 「’99ニュースを追う」 1999.10.4

「町から誘致することはあり得ません」。三木町北部の土砂採取跡約五fの土地に開発業者が建設を計画している丸亀競・場外舟券売り場(ボートピア)について石原収町長は九月定例議会の一般質問でこう答え、これまでと一転して消極的な見解を示した。町長の同意なしには建設はできない。九町議が退席して抗議した昨年九月議会の「設置決議」強行可決から一年。粘り強い住民の反対運動に計画は大きく押し戻された格好となった。

 九月二十二日の一般質問。粂井明人町議が平成八年秋の計画浮上から三年たったボートビア計画についての姿勢をただした。町長は「今は(設置者・丸亀市の)動きがない」「町の方から動くことはない」と繰り返し、さらに「町の方から誘致することはあり得ません」と明言した。

答弁に騒然

「こういうことやろか?」。傍聴席で答弁を聞いた反対住民グループの一人は興奮気味に手で×印をつくってみせた。「町長の真意は?」「予期しなかった答弁だ」。町議らも口々に話し、議会ロビーは騒然となった。

「断念という意味ですか?」。議場から出てきた石原町長を数人の記者が追いかけた。だが町長は「そんなことは一切言っていない」と檄高、「報道してどうする!」「ばかなことをするな」とテレビカメラを押さえた。推進グループの数人は足早に立ち去った

 ボートピアは、業者が競艇事業者(丸亀市)に計画申請↓首長、地元の同意→丸亀市が運輸省に申請→認可-という手順で設置される。丸亀市の好井紀之市長公室長は「三木町は反対もあり、市側から働きかけることはないと思う」と話しており、三木町が動かないと計画は滞ったままだ。

「大勢同意」に疑問

石原町長は昨年九月の定例町議会で、突如「地元の大勢は同意」と強く推進を主張、「設置決議」強行可決の引き金となった。十月の町長選では反対派候補を破り「町民の信任を得た」と強調した。

 だが、推進の根拠とされた千二百十四人分の賛成署名をめぐっては、署名と引き替えに一戸あたり年一万円支払う▽優先的に雇用する−などと約束した「協定書」が業者と集落代表との間に交わされていたことが判明、「大勢同意」の実態に疑問が浮かび上がった。

 年間二百日以上という公営ギャンブル場の営業で、交通事故増加や環境悪化を懸念する「まちと人を守る連絡会議」(三木雅博さんら世話人)は六月四国運輸局を通して運輸省に問題の協定書を提出。推進の根拠がないことを説明して不認可を要望した。運輸省は「本省がかかわる段階ではないが、反対運動が続けば困難との回答を寄せた。

町が変わった

開発会社の関係者は「今までと変わらない」と計画続行を示唆。一方で、「議会は反対に傾きつつある」という町議もいる。同連絡会議は「計画の急進展はないだろうが、中止ではない」と、住民投票の準備も含め反対運動を続ける構えだ。

 「反対しても無駄、もう決まっている」「有力者に逆らえない」。計画浮上の当初、町内にそんな話が飛び交った。それに対し反対住民らは「いやなものはいやと言おう」とちらしやインターネットでぴ掛けた。同様の間題を持つ各地の住民とも交流をはかった。

 その結果、今年四月の町議選はボートビア問題を争点に異例の激戦、反対・慎重派が優勢を得て流れを変えた。「ムラ型選挙が崩れた。行政や議会への関心が高まるなど、この問題を通して町が変わってきた」と同連絡会議の山崎干津子世話人は手ごたえを感じている。           (高松支社・三宅勝久)

誘致活動しない三木町長、議会で表明

丸亀競艇のボートピア

朝日新聞 香川版   1999.9.24

丸亀競艇の場外舟券売り場(ボ−トピア)を三木町に建設する計画について、石原収・三木町長は二十二日の町議会本会議で「設置者である丸亀市から」動きがまったくない」「三木町から動くことはない」と述べ、町の方から(建設に向けた)積極的な働きかけはしないことを表明した。条井明人氏の質問に答えた。この問題では周辺環境悪化などを懸念する地元住民らが反対している。

丸亀市競艇事業部は「地元で反対があるため、監督官庁の運輸省や県警に申請を受け付けてもらえない。三木町などが受け入れ態勢を整備してくれないと、市は動けない」と話している。

丸亀競艇の売り上げ増を目指すボートピア計画は一九九六年九月に明らかになった。高松自動車道さぬき三木インターチェンジに近い三木町池戸、井上両地区にまたがる土砂採取跡地約五fに建設が予定され、石原町長は当初、「文教のまちにふさわしくない」と述べ、受け入れを拒否した。だが、昨年九月、丸亀市からボートピア設置の申し出が正式にあったことを明らかにし、建設推進の姿勢に転換。町議会も設置決議案を、議長を除く町議二十一人のうち、十二人の賛成で可決した。ボートピア設置に反対する市民団体「まちと人を守る連絡会議」は、建設の是非を問う住民投票条例制定の直接請求に向け、署名活動の準備をしている。町議会を傍聴した同会議の山崎千津子さんは「三木町になくてもいい施設なら、町長がはっきり断念を表明してきしい」と話している。

 

ヘビとカエルの3年戦争

20世紀最後の三木町伝説

今までのお話: (ヘビとアマガエルの7日間戦争ニュースNo.16

 三木池のオタマジャクシを食べようと遠い町からやって来た二匹のヘビ。彼らが持って来た土産に目がくらんで池の門を開けてやろうとするヒキガエルたち。悪賢い彼らの前にトノサマガエルも三木池のオタマジャクシの命を守ることを忘れて右往左往。そこでアマガエルたちは、七日間で池の周りに高い塀を造って子どもを守ろうとしました。

腹黒ヘビが三木池のそばまでやってきて、なんと3年が過ぎてしまいました。アマガエルたちが7日間でつくった塀を、腹黒ヘビや城下ヘビやヒキガエルたちは何度も壊そうとしました。でもその度にアマガエルたちは工夫して直したり、丈夫にしたりしたので、壊せませんでした。でもヘビたちもなかなかあきらめません。

 トノサマガエルはどうしていたのでしょう。彼は怒るアマガエルをたしなめたり、ヒキガエルや2匹のヘビたちとあれこれ相談したりと大忙しでしたが、ヘビたちを追い返すことはしませんでした。そうです。何匹もの勇気あるアマガエルがトノサマガエルに訴えたのです。「なあ、トノサマガエル。腹黒ヘビにあきらめるようにゆうたらどうや。皆怒っとるぞ。あんたトノサマだろうが。もっとワシらやおたまじゃくしたちを大事にしてくれや。」でもトノサマガエルの返事はいつもしどろもどろで、変でした。それはまるで、アマガエルよりも、塀の外の腹黒ヘビの方が大事なんだという風でした。

 最近トノサマガエルは不安で仕方がありません。なぜなら、あの仲の良いヒキガエルたちの数が、めっきり減ってきて、反対に勇気のあるアマガエルの数がずんずん増えているからです。

それで、トノサマガエルとヒキガエルたちは、アマガエルたちも招んで、満月の晩に宴会を開くことにしました。「すんだことは水に流そうぜ。」年寄りのヒキガエルが皆の前で切り出しました。「ヘビたちは、池の中には入らせないから安心してくれ。」トノサマガエルもにこやかにお酒を注いで回ります。

 3年ぶりに三木池に平和がもどってきそうです。オタマジャクシもすっかり一人前になりました。「これからは、おれたちがこの池を守るんだ!!」母親ガエルが目を細めて拍手しました。

 池の周囲では稲が黄金色に波打っています。腹黒ヘビたちは、冬に向かって冬眠の準備を始めました。  (つづく)

編集後記

 ボートピア計画が浮上して以来、ことの経緯をニュースにまとめて、皆様の元に届けて参りました。四国新聞をのぞく全ての新聞に折り込み広告として、入れております。(四国新聞社には、配達を拒否されました。)今では総数約8,000部を発行しています。3年間、たくさんの方に出会いました。「ご苦労さん」「よう続けてますな」「私も近所に配ってあげる」「新聞には、のってないことが、よう分かる。」皆さんの応援が、議会をじわっと動かしました。あと一歩でボートピアを、本当に押し戻せます。香川県初の住民投票もせずにすみそうです。(完全につぶれるまで油断はしていません。)実りの秋。点在する池の周囲でススキやコスモスが風に揺れています。前よりもっと三木町が好きになりそうです。

まちと人を守る連絡会議事務局 

山崎 千津子 

〒761-0701 香川県木田郡三木町池戸1726-3TEL:087-898-6095; FAX:087-840-2128

Email: sequoia@mail2.netwave.or.jp

http://www2.netwave.or.jp/~sequoia/

カンパの振込先:114銀行医大前支店 口座番号0102673 まちと人を守る連絡会議

 

 

 

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